中宮雷火

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【胡蝶の夢】

ピコン!
LINEの通知が来た。
どうせどうでもいい公式LINEだろうと思い、放っておいたのだが、
ピコン!
またLINEが来た。
何だ?と思い、開いてみると、

「お話しよ?」

久しぶりに君からLINEが来た。
嬉しくって、2時間も会話していた。
こんなに沢山会話できたのはいつ以来だろう。

やがて、
「またね!」
と、お開きの合図がなされた。
「もう起きなきゃね」
ん?
それはどういう意味だ…?
彼女の言っていることがイマイチ分からず考え込んでいた次の瞬間、

僕は天井を眺めていた。
微かに聞こえる鳥のさえずり、
死にたくなるほど眩しい太陽、
7時を指した時計の短針。
それらを認識したとき、僕は理解した。

あれは夢だったんだ。
彼女は3年前に死んでいるから。

9/15/2024, 11:29:39 AM