川柳えむ

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 朝の空気は澄んでいて、冷たい。まだ明かりの灯っていないイルミネーションは静かに眠っているようだった。
 明かりはなくとも、彼女には街がキラキラと輝いて見えていた。
「絶好の謎解き日和!」
「あー本当におまえはそういうのが好きだね」
 今日は街歩きの謎解きをしようと、朝から表へ飛び出した。
 テンションの高い彼女とは裏腹に、彼は少し眠そうだ。
 それでも、彼にとっても街は輝いて見えた。
 今日は彼女と謎解きデート。その後はサプライズを用意している。
 用意された小さな箱。中身は何でしょう?
 果たして、彼女はこの謎が解けるかな。
 彼女の驚く顔を想像して、思わず顔が綻んだ。


『きらめく街並み』

12/5/2025, 10:21:04 PM