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学校の廊下。変哲のない廊下でも、貴方がいるだけでまるで特別な所になるような気がする。
「何してるんですか…?」
恐る恐る声を掛けてみる。すると貴方は、少し微笑んだ。
「偶然ですね。ただ、ぼーっとしてただけですよ。」
その微笑みと回答に何故だか涙が出そうになる。けど私は
知っている。
私が惚れた貴方は、"誰に対しても同じ態度"だということを。
分かっている。貴方に悪気はなくて、もし貴方に"友達"という感情を持っていたならば、最高の友達かもしれない。でも、
その感情が"好き"の感情だった場合、貴方の大好きな所が貴方の嫌な所になってしまう。
こんな自分が気持ち悪くなって来てしまった。自分でも自分のことが、よくわからなくなってきている。もし誰かに彼のどんな所が好きなの?と言われた時、私は上手く答えられる自信が無い。それは、貴方の好きな所が貴方の嫌な所だから。
好きと嫌いが矛盾している。そんな事を思いながら私は貴方に返答する。
「そうなんですか。あの、一個質問してみても良いですか?」
彼は微笑む。
「良いですよ。珍しいですね。貴方から質問するの。」
そんな顔しないでよ…胸が締め付けられる。
「"心の境界線"ってあると思いますか?」
これは、前々から思っていた事だ。貴方が誰にでも同じ態度
なのは"心の境界線"ではないかって。貴方も境界線を引いていてそんなことを思う私も、貴方に境界線を引いている。迷惑かもしれないから、私の感情が貴方にとって。
「境界線…難しいですね。でも、僕は、こう思いますよ。
その2人の関係が、境界線の幅を決めるんじゃないかって。」
貴方らしい回答だった。境界線の幅ね…
「じゃあ、いつか私は貴方の境界線を超えれるのかな…」
ほんとに小さな声で言った。私なりの弱音だった。
ふとあなたの顔を見た。

まるで嬉しいような悲しいような笑みを浮かべていたのは
きっと窓から降り注ぐ、太陽の光のせいだろう___





テーマ 心の境界線

11/9/2025, 10:39:30 AM