『年末ジャンボ 一等10億円』
駅前の宝くじ売り場の前に掲げられた幟に大きな文字で書いてある。
「10億当たったらどうする?」と隣を歩いているマサトが話しかけてきた。
「どうしよう。とりあえず仕事辞めて世界一周とかかな。あと、広い家に引っ越したいかな」と私。
「もうちょっとちゃんと考えろよ」と言うマサトに
「え〜、マサトはどうするの?」と返す。
「10億って、毎月100万使うと1000ヶ月でなくなるんだよ。1000ヶ月は約83年。100歳まで生きるとあと73年。
月100万使うとすると、1日3万円。俺はこれで生きていこうと思う。」とマサトは自信満々で語る。
「1日3万円かぁ、意外と少ないね」と私。
「そうか?まぁ、そうかもな」マサトは少し淋しそうに答える。
「で、年末ジャンボ買ったの?」私はマサトにたずねる。
「年末ジャンボの一等の当選確率、知ってるか?2000万分の1だぜ??買うわけないじゃん」とマサト。
これまでの数分はいったいなんだったんだよ。でも、誰でも一度はやった事あるんじゃない?こんな会話。
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お題:とりとめもない話
12/17/2024, 11:42:50 PM