2XXX年 某日 一人の少女が目覚める
『ここはどこなんだろう?』
寝ぼけた頭を回転させ自分の部屋では無いことを疑問に思う
しばらくして、頭が冴えてきたのだろう少女が当たりを見回していた。
『ここは病室、?』
少女は、また疑問に思う。
なぜ自分がここにいるのか。どうやってここへ来たのか。
次から次へと湧いてくる「なぜ」を答えるものもなく、思考の海に溺れていった。
そこで、ありえない仮説が浮かぶ。
実はここは100年後以降の世界であり、自分が唯一の人間なのではないかと。興奮する様子の少女、その様子を見ながらボクは少女に話しかける。
『こんにちは、唯一の人間さん。これから君がボクの猫ちゃんになるんだよ』そう話終わるや否や少女の絶叫が響き渡る。
あれ?久方ぶりにこの言語を話したのだから間違えたかもしれない。まぁ前の猫ちゃんもこんな感じだったしまぁいっか。
そんなことを考えているものは、少女と同じ人間だった。
しかしそれは、少女を狙う誘拐犯で顔は同じ人間だと思えぬほどおぞましく歪な笑みを浮かべていた。
8/3/2024, 5:24:00 AM