宮平和実

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「裏返し」

「あなたの事、嫌いだよ」
「えっ?」
「嘘だよ。この気持ちは裏返しで、本当は」
「裏返し?僕のこと、好きなの?」
「うん。好きです」
 君は顔を真っ赤に染めていた。
「ありがとう。僕も君の事、好きだよ」
 僕達は両想いで、この瞬間から恋人同士になった。
 少し時間が経ち、君が話し始めた。
 「ごめんね。なかなか本当の事を言えなくて」
 「いいよ。好きな子に自分の気持ちに、気づいてほしいから、反対の事を言ってしまうのは、分かるから」と僕は言った。
「そう」
「うん」
「そういえば、君と行きたい店があったんだ。君の好きなドーナツの新作が出たみたいだから、一緒に、食べようよ」
 僕が、スマホの画面を見せて言った。
「えっ?いいの?嬉しい!」
 君は笑顔で、言った。
 僕達は、恋人繋ぎで、ドーナツのお店へ向かった。

8/22/2024, 1:01:17 PM