『逆光』
記憶の片隅に、顔も覚えていない誰かがいる。
その人の声も表情も、何もかも思い出せない。
でも、いたという事だけが記憶の中にいる。
小さい頃の話でもないのに、
ほとんどが記憶の中から抜けている。
ただ、映画の一コマだけのような映像がある。
雪が積もっていて、だけど夕日が見えて、
あなたの後ろを歩いてる私に、あなたは声をかける。
表情も声も思い出せない。
あなたは私の光で太陽で、
だから、直視することが出来なかった。
私を見てるあなたの背後にある夕日が余計に、
あなたの輪郭をぼやかしてしまっていたと思った。
1/24/2026, 1:33:12 PM