テーマ 踊りませんか?
いっしょに踊ろう歓喜のワルツを奏でて、
一緒に踊ろう罪人貴族も巻き添えに、
最後には皆が倒れる。
「人間誰しも死と隣り合わせなんだよ〜」
僕達が満月の下で踊っていた時、物陰から聞こえた。
「そう、でもいい、僕は今が大切なのだから、昔のこととかは忘れてる。」
「...そっか〜」
「そういう子、僕は嫌い」
物陰から飛び出して、殺しにかかってくる人。涙を流しながら、手を震わせながら、殺しに来ている。
「あなたは人を殺さないでしょう?」
「...は?」
僕はそう言い、満月の下、高い高い城の上、最後の踊りを君に披露した。
「グシャ」
「僕の大切な人を奪ったのに...!奪ったのに...!まだ償いもさせてない!」
嘆く、ただの屍に。嘆く、屍の罪を。
「僕が...僕がいけないのか?そんなはずじゃ..!本当は...ホントは...」
思い詰めた少年は綺麗に、華麗に、光に照らされていた。
おわり
10/4/2024, 10:15:03 AM