旅の途中
先が見えないと言うのは、正に人生は旅に似ているとは思う。
最後は分かっているけれど、最期はどうなるかは分からないのは皆同じで。
ふと悪い事ばかりが浮かぶあたり俺は疲れている。
「終わった?」
一仕事終えたのが分かったのか、待っていてくれた声に振り返る。
居てくれる。それだけで、もう。
「俺も終わったし、休憩か遊ぶ?それか散歩行く?」
じっとしているのは時間が勿体ないのか、次から次へと予定を立ててくれる彼は嬉々として鞄を掴む。
まるで旅支度をしているようなその姿を横目に動かない俺。
どれもそんな気分ではなかったけれど、こうも忙しなく動かれては致し方ない。
「後ろからついて行くね」
「何で?」
隣じゃない理由はあえて言わずに吊られるように笑って靴を履いた。
見えない先も、道中だって、彼がいるだけで。
1/31/2025, 11:43:18 AM