あの日の彼女によって
勢いよく『閉ざされた日記』の
封印がホロリ、と解けて
そこに書かれた
コトバたちが
散乱し
産卵し
孵化して
認知を求めてきたのは
新月の夜のせいで
なのに
身に覚えがない、と
言えない彼女は
彼女の記憶の海に還ってくる
コトバと
コトバが産んだ子らを
受け入れなくてはならない
日記にまだ残っているのは
あの例の箱と同じく
希望だとか
未来だとか?
そんなことばを
書き留めたことが
あったのかどうか
首を傾げている
彼女の眠りは浅く
それは
ことばたちが
無知で
無邪気すぎるが故
ああ、だから
新月には
お気をつけて
日記の封印が
ホロリ、と解けて
しまわないように
1/18/2026, 4:19:03 PM