水無月はじめ

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『君に会いたくて』

「君に会いたい」などと
ある種の呪詛を思う。

会えなくなって10年だろうか?15年だろうか?
ひょっとしたらたかだか5年かもしれない。

だんだんと朧げになっていく記憶は
夢を思い出そうとすればするほど
彼方へ消えていくようなもので。

しかし夢になど出てくれるな。
起きて瞬間悪夢に変わる。

どうせならば忘れてしまえと
願ったこともある。

しかし人は
悲しいかな記憶する生き物で。

忘れようとすればするほど
むしろ鮮明に映ったりする。

どんな喧騒に身を置いても
それはカクテルパーティ効果の如く。

あぁ、いつになったら忘れるのか
さぁ、いつになったら思い出すのか。

今日も温い空気揺蕩うカフェで
私は記憶の海に潜るのだ。

1/19/2026, 10:36:05 AM