「聞けえ!」
「うっさいわね!なに!?」
いつも通りの始まり方。でも内容は180°違った。
「俺彼女出来たんだ!」
「......は?」
嘘。絶対嘘。こいつに彼女ができるはずない。
「ほんとかしら〜?」
「ほ、ほんとだ!写真送ったろか!?」
「いいわw別にw」
あーこれ諦めた方がいいやつ...かな
「お前はただの親友だったってこったw」
「お前を欲しいとは思わないからな〜」
「お前なんか大嫌いだ!」
「ちょ、冗談きつい。あとお前って...」
「あ、まち」
「ん?」
「今から遊ぶ事になった!じゃあな!」
トゥルルンと音をたてる。
きっと彼女だろうな。
あーなんで泣いとんのや、私。
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「聞いてよ〜」
「どうした?」
「私が使ってたノートPC壊れた泣」
「え、ガチ!?大丈夫!?まぁまぁ値段したヤツだよね?」
「...ふふふ、なんてね」
「え?」
「今日はエイプリルフール!嘘をつく日よ?」
あ、なんかそういうのあったな。こういう何もない時に時間が過ぎるのは早く感じる。
「あ〜...そんなのあったね」
「引っかかったねw」
彼女のスマホが鳴る。
「友達から電話だ...ちょい出てくる〜」
「ん〜」
あれ。待てよ。エイプリルフールって事は...
思わずLINEを開く。
「お前はただの親友だったってこったw」
「お前が欲しいとは思わないからな〜」
「お前なんか大嫌いだ!」
これが、嘘だとすると。
考えるだけで顔から火が出るほど熱くなった。
照れてる。私照れてる。
「ただまー...ってどした。顔トマトだよ?」
「彼氏出来たわ」
「はー?」
急な宣言しても大丈夫。
なんたって今日はエイプリルフール。
とりあえず告白と受け取っておこう。
気が早いけどね
4/1/2023, 10:29:27 AM