布団から出ようとして、動きを止めた。
変な違和感があったからだ。
朝になって、陽射しを感じて、温かくなった。
何も不自然なところは無い。いつもの朝だ。
だというのに。
「――?」
コポコポ、ゴウンゴウン。
耳の奥で何かの音がする。更に。
「――?」
視界が一瞬、水に満たされたみたいになる。
「あー·····」
どうやらまだ夢うつつらしい。
寝る前に読んだ本の影響だろうか。SFちっくな夢なんて、滅多に見ないのに。
――いや、違う。
耳に手を当てようとして、手が無い事に気付いた。
「あれ?」
体が動かない。いや、そもそも――。
私のカラダって、ナンダッケ――?
◆◆◆
コポコポ、ゴウンゴウン。
春の陽射しが差し込む研究所。水槽の中で細いケーブルに繋がれた脳が微かに揺れた。
END
「夢が醒める前に」
3/20/2026, 11:17:30 PM