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凍えるほど空気がつめたくなった冬の冬至。
『リリカ、ばぁちゃんからいっぱい柚子送られてきたから少しやるよ!』
『リリカちゃん、親戚から柚子貰ったからおすそ分け!』
『『…え?』』

そんな事もあって、私の両手には沢山の柚子が入った袋がある。
あの後アズマとミコトちゃんは少し口喧嘩をしながら帰っていった。あの二人はよく喧嘩してるけど、幼馴染で中が良さそうだ(そんなこと言ったら否定されるのだが…)。

「ただいま帰りました〜」
そして探偵事務所兼自宅である家にたどり着き玄関を開けた。床暖房のため、家の中は温かい。
家の家主である安藤さんがいるであろう事務所部屋に向かった。
「安藤さん、さっきアズマとミコトちゃんから柚子を沢山もらって‥」
「あ」
「え?」
安藤さんの机の上を見ると袋いっぱいの柚子があった。

「どうしたんです、それ?」
「ああ、今日の依頼人からの報酬で貰ったんだ」
台所に移動した私達は机の上にたくさん転がる柚子を見ていた。ギルモンは転がる柚子を見ながら
「柚子いっぱいだね〜」
と楽しそうにいった。
「そうだね」
「しかしどうしたものか‥こんなにあると俺達だけで消費出来るか…」
そう二人で悩んでいると玄関のドアが開いた音が聞こえた。
「うぅぅ〜…寒い寒い、雪降ってきたぞまったく‥。おーいお前ら、今日常連のやつから柚子もらっ‥て‥」
「また増えたな」
「柚子いっぱーい!」

そしてまた(ゼブル加入)3人でどうするな悩んでいたらまた扉が開く音が聞こえ足早にこちらに来る音が聞こえた。
「やっほー、ただいま〜!!さっき隣の家の人から柚子貰ったからみんなで食べよー!!」
「「あ」」
「ん?ありゃ??」
「ハァー…」


取り敢えず皮を向いて食べるやつ、加工してジャムやお菓子に使うやつに分けた。

まぁほとんどギルモンとベルゼブモンが食べてしまったけど。

その後余った皮はお風呂に入れて柚子風呂にした。

今日は家中ゆずの香りに満たされた日だった。


12/22/2023, 12:41:52 PM