動画サイトのおすすめにけっこうな頻度で登場してきて、実際に面白いゲーム配信者さんに「笑顔の時間」さんという方がいて、改名して現在は「笑顔ニコ」、英語名では「Nico the Smile」になっています。
メジャーどころのゲームの配信なのですが、けっこう「○にゲー」がお好きのよう。
で、まず、なんといっても発想が頭おかしい(最上級の賛美) 。こんな発想はしない、できるとも到底思えないようなこと、たとえばゲーム内のアイテムを分解するとかを、いきなり冒頭で「〇〇したいんですよ」とか言いだして始める。しかも、プログラムの方をいじってそれを分解するんじゃなくて、爆弾を数発そことここに置いて...のようなアナログな壊し方で、しかも実際にそれでも分解できちゃう。
あとは、戦闘のセンスも良くて強い。本当にお好きそうで、楽しそうに嬉々として闘ってる。
あとは語り。とてもいい声で、しかも戦闘中もずっと喋ってる。流石なのは、ただずっとわめき騒いているわけではなくて、アクションのコツから登場キャラクターの位置付け、フロムゲーの歴史、そして「いや、それって〇〇が使った学術用語じゃん」みたいのも織り交ぜて、延々としゃべってる。そこにはさりげなく差別発言が入っていたり、「今回はまだ1回も死んでいない」などのお決まりの嘘も毎回のように繰り返すし、あとは何度も唐突に「お尻っ」(註:バックスタブのこと)とか叫んでる。けどそこには「あー」とか「なんというか」などのつなぎの無駄語彙が全くない。
問題は、これを撮影後に原稿読んでアフレコしてるわけじゃなくて、ゲームやりながら、コンマ秒で視覚処理と入力操作をしながら、リアルタイムでこの複数レイヤーの思考をシームレスに喋ってる。本当に局アナのスポーツ実況なんかより格段にグレードが高いし、プロ意識としても凄まじい。しかもこんな動画を、ほぼ毎日上げてる。
どこかでアナウンサー研修とか受けて、ボイトレとかスピーチトレーニングを受けた人なんじゃないかと思うくらいのプロ仕様。いやー、こいつ優秀な人だわ、と毎回思う。
一番の問題は、これほどの才能があるなら社会にリクルートされてなきゃ不自然で、少なくとも自分がテレビ局関係者なら絶対に自局に勧誘するし、ゲーム関連企業なら、製品開発のスーパーバイザーみたいな業務を委託したり、もしも入社するなら経営の一端にもなるとしか思えない。
この人を現実社会への関心につなぎ止められなかった環境は、罪深いと思う。
(まぁ、といっても他人とか社会とか歴史とかの中での意味もしくは物語、とかいう発想そのものが、個人の能力を組織が利益化しようとする資本主義的な装置だ、という考え方が最近流行り始めてるし、そんなの大きなお世話なので、今では個人にとって本当に大切なことを、好きなようにできることの方が実は優秀)
という感じで、毎回高密度にしゃべり続けて「お尻!」とか叫んでるこの動画なんだけど、そのままのテンションで終わることはなくて、見せ場が終わると短く全体を概観したり、しみじみ内省したりして、静かに終わる。
雨の中の涙のように。
12/30/2025, 12:04:57 PM