高嶺の花っていうと、これはまた言い過ぎで、彼はそんなに綺麗じゃないのだけど、、と思ってしまう。悪口とかじゃなくて、これも愛なのだ。彼にはその、彼にしかない褒めどころがあって、それが異常にきらきらしてしまっている。いわば、魅惑の花、そんな感じだと、思う。
他とは違う、何かが極端に偏っているなという感じ。アイデンティティが完全に確立されている感じ。
きっとその中には大人の余裕があって、それらは全て、私がまだ社会に出ていないからこそ、未熟だからこそ好きだと感じてしまう要素もあるだろう。
ただ、ここで何より問題なのは、憧れと愛情を入れ違えないことだ。頭ではわかっている。これは憧れなのだと、憧れでないと、彼に迷惑なのだと。どちらかと言えば…自らを洗脳している。愛情に代わってしまえば、きっと今の関係は崩れ落ちる。培ってきた信頼も、全て。私は高校を卒業するまでの残り1年半、私の気持ちを隠し続けなければならない。それが私の宿命であり、彼の美しく魅惑な、けれど繊細ですぐに零れ落ちてしまいそうな花びらを、守り続けなければならないのだ。
“繊細な花”
6/25/2024, 2:17:56 PM