【友だちの思い出】
それは中学三年生の頃。
降り続く雪にまみれながら必死に自転車のペダルを漕ぎ
初詣に、人生初恋の彼とのデートに着ていく服を
一生懸命に探しに行ってくれた。
余談だが雪が降りすぎて地面が分からなくなって一緒に田んぼに落ちたっけ。
それは高校二年生の頃。
家の裏で見た大量の流星群を26歳の今でも鮮明に覚えている。
家の裏に住む幼馴染達と道路で川の字になり寝そべり、
飽きることなく流星群が通る度に、願い事を叫び、
いつの間にか明るくなっちゃって、
笑いながらパジャマ姿でブランコを漕ぎまくった。
その後、帰宅後に酷く母親に怒鳴られ続けたことさえも愛おしかったり、嫌でもあれはやっぱり、怖かった。
それは大学三年生の頃。
不慣れな留学先ロンドンで、負の連鎖続きに起こる出来事や楽しくてしょうがない日々の報告を
ただひたすら時差関係無く聞いてくれて、
一人じゃないと確信できた。
でもやっぱりロンドンはご飯が不味かったな、なんてふと思い出す。
それは社会人一年目の秋。
人生はじめての顧客のクレーム対応に、
全くの業務外にも関わらず一生懸命一緒になって泣いて、怒って、応援してくれて、考えて、
最後にはいつの間にか笑ってぐっすり眠れてたなんて日もあった。
友だちは、正直他人でしかなく、
人生のやることリストはきっと自分のことで精一杯で、
もちろん自分の部下や後輩ではなく、
業務外の、シフト外の、時給発生対象外の筈なのに
まるで自分事のように受け止め、行動のできる皆々様が私は心から大好きでしょうがない。
ただ一つ絶対条件として守らなくてはいけないことがある。
そんな相手こそ、日頃の感謝を伝える旨を絶対に忘れずに、また、困った時は助け合うことが原則だ。
甘えるな、私、甘えろ、わたし
なんて行ったり来たりの日々に慣れるにはやはりかなり難しい。
7/6/2022, 3:36:59 PM