記憶の海
父母との思い出はいつだってイヤなものが多い。
殴られ、蹴られ、髪を引っ張られ…。
貶され、文句を言われ、愚痴を聞かされる。
おまけに両親は私のことで喧嘩してる始末。
時々そんなイヤな記憶の海に溺れてしまいそうになる。
呼吸を忘れ、どこまでも沈んでいく。
いつまでこの海で溺れることを繰り返せばいいのだろう。
親のせいにするなとは言われる。
でも、私だって全てを親のせいにはしたくはない。
私はとても頭が悪く、トロく、何をやっても身にならなかった。
だから、きっと育てているとストレスは溜まるだろう。
しかしそう考えてももう少し優しさがほしかった。
普通になりなさいと圧をかけるのではなく、単にありのままを認めてほしかった。
難しいことをしてほしかったわけではない。
単にそれだけだったのに。
助けてと手を伸ばしても、誰も助けてはくれない。
本当に助けられるのは私しかいないのに。
私が大人になって私を助けるしかないのだ。
5/13/2025, 2:42:17 PM