コノハ

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【プレゼント】

今日で何回になるかわからない誕生日。
年下のあなたは何時だって私を年上扱いしない。
だからずっと一緒にいたいと思えた。
だけど。

「…別れましょう」
「は?」
「別れて欲しいの」
「…理由は」
「私もそんなに若くない」

事実、今年誕生日を迎えてもう少し三十歳後半。もうすぐ、四十だ。
彼は二十歳後半。まだまだ遊びたい年頃だろう。
いつまでも私が縛り付けておくことは出来ない。
なのに。

「それが理由?なら俺が別れる理由にはならないよ」
「だけど…」
「これ」
「え?」
「開けて」
「うん」

彼がテーブルに置いたのは、小さな正方形の箱に綺麗に包装されたものだ。
私は丁寧に包みを開いた。
中には蓋を開けるタイプの入れ物。

「開けて」
「…これ」
「うん」

中に入っていたのは光輝くダイヤモンドの指輪だった。

「結婚しよう」
「それは…」
「年齢のこと気にしてるならそんなの関係ない!俺はずっとお前と一緒に居たいよ。お前は?」
「そんなの私だって…」

嬉しさと動揺が入り交じり涙が止めどなく溢れた。
彼の手が私の背に回される。

「なら一緒に居ようよ。これからも二人で。あっ子供は沢山作ろうな!」
「…何よ、それ。…ありがとう」


12/24/2024, 4:05:14 AM