自販機の缶ジュースをおごるのも、
雨の日、傘に入れてやるのも、
傷がつくたびに手当てをするのも、
全部、気まぐれにすぎない。
でも、「気まぐれ」で何かをする度にアイツは、
「やっぱ優しいよな、お前」
と、心底嬉しそうな顔で言うから、
だんだん、その顔を見ることが目的になってしまって。
だからといって面と向かってそんなことを言えるわけもない。
…今朝はアイツが重そうな鞄を持っていた。
俺はまた「気まぐれ」を建前にして、アイツに手を差し出した。
【優しさ】
1/27/2026, 11:58:35 AM