月下の胡蝶

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お題《君と最後に会った日》



紅葉も散り始め、秋は終焉を唄い始める。


季節も不変じゃない。



だからこれは必然。



僕が引き止める術は、ない。




「ねえ」


彼女が歌うように言った。



「美しいだけが世界じゃない。でもね、残酷なだけが世界じゃないよ」



その瞬間すべての音が消えた。


彼女の笑顔が記憶に焦げつくように、傷をつけた。


6/26/2024, 11:57:07 AM