スピラ

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「ねぇ、その日記何?」
新しくこの世界にやってきた子は大事そうに
日記を持っていた。
[あぁ……これ?
持ってきたくなかったんだけど
気づいたら持ってたんだ(笑)
誰にも見せられないんだけどね。]
そう言って彼女は悲しそうに笑っていた。
「そうなんだ…。」
そんな話をしていた……

新しく来た彼女は、数日たったら
この世界に馴染んでいた…
はじめは大丈夫かなって思っていたけれど
心配する必要はなかったみたい。
彼女に会いに行こうとうろついていると
数日前に見た彼女の日記が落ちていた。
「あれ?これってあの子のだ……」
拾ってあげようと手を伸ばすと
急に風が吹いて日記が開く……
その時に見てしまった……
数行だけ見えてしまった……

『もう、つかれた……』

私はその日記を拾い上げて彼女の元に向かう…
彼女はいつもいる場所であたりをキョロキョロ
していた。きっと日記を探してる…
「日記!!ここにあるよ。」
私が声をあげると彼女はこっちを見た。
[あっ…ありがとう。]
そう言って近づいてくる彼女を抱きしめる
[えっと……]
困惑する彼女に私は言った……
「ごめん。日記ちょっと見た……
辛かったね……ずっと我慢してたんだね…」
そう言うと彼女は泣き出した…
いっぱい泣いたらいいよ…

しばらくして彼女は日記を見せてくれた……
彼女の閉ざされた日記には
彼女が今まで生きてきた中のいろんなことが
記してあった…




1/19/2024, 5:04:08 AM