薄暗い神無月
猫の目になって町を歩こう
東京タワーの股の下で落ち合えば
もう帰る場所はきっと無くなる
僕の生きる道は誰も通らない道で
色彩と音色だけが頼り
父も母もない
光も闇も また 無いわけだ
抵抗出来ない感情に支配された案山子のように
風のむく侭
気まぐれに
好きも嫌いも反転している
カメラとネイルとアイシャドウ
君の自慢するものをひっそり笑い
爪も髪も足首も僕のものなのだと満足する
日常は呪文の中で
限りなくブルーに近付いてゆくけれども
僕の感覚は多重に 君を剥している
東京タワーも7色だ
神様の居ない隙に
シナリオを書き換えて
君に手紙を渡したい
5/24/2022, 1:14:46 PM