もず

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【ずっと隣りで】
あなたは絶対にいなくならない。何故かそうだと思ってた。もし今もあなたが私の隣りで笑いかけてくれていたなら、私はこの先もそれを信じていただろう。


数ヶ月前の事だった
ある日を境に君が俺に対して素っ気なくなった。名前を呼ぶと奇妙なものを見る目で俺を見た。
食事の時間は目を合わせてはくれないし、一緒に寝ることすら拒まれた。
…無視されているのか
原因は何なのか考えてみたけど風呂場の鏡の結露のように考えては白く濁っていった。
そんな君が俺の前で泣き出した。俺に向けられる怒りや憎しみの涙ではない事が手を取るように分かった。

-その涙を隣りで拭ってあげられれば-

…!ふと感じた想いに俺は気づく。 
    …ああもう君の隣には居ないのか
何故今まで気づかなかったのだろうと、気づかなかった訳ではなく、気づきたくなかったのだろうと、そんな考えが俺をめぐって消えた。

泣いている君の心が泣き止むまで、俺は君の隣りにずっといるよと。届かぬ声を掛けた。

3/13/2024, 11:45:16 AM