『今日にさよなら』改
電波時計が無慈悲に時を刻む
時刻は23時57分、音も無く一秒一秒が通り過ぎて行く
せっかくの休日だったというのに結局何一つ出来ちゃいない
怠惰という罪を重ね、また一日を浪費してしまった
今日こそは出掛けようと決めていたのに
仕事の合間を縫って考えた計画も、
ようやく紙袋から出してきた真新しい衣類も、
その苦労は全て泡沫へと消え果てる
どうして自分は駄目なんだと自責の念に駆られる一方で、
やっぱりこうなるのかと何処か諦めたような感覚が確かに存在した
いつの日からか日が終わるその刹那に、
この意味も無い自問自答にすら成り得ない懺悔を行っている
ぐるぐると渦を巻く思考の海に捕らわれて、思わず溜め息を溢す
気が付けば時刻は0時を回ろうとしていた
何も成さず、何も出来ず、
ただただ流されただけの今日が終わろうとしている
明日もこうなるのか、はたまた次こそは抗う事が出来るのか、
自身しか知らないその答えをまだ見ぬ明日に託し、
静かに瞼を閉じた
2/18/2024, 11:40:52 AM