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朝日を浴びて目を覚ます 。
健康的なんじゃないかと思う 。

窓の前に立って 、 軽く太陽光を浴びれば
もう眠気なんてこれっぽっちも無くなる 。

洗面所で 、 顔を洗って歯を磨いて 。

部屋に戻って 、 鏡の前に座る 。


前までは 、" 彼 " に似合うと言われた三つ編みを
未練がましく 、 毎日していた 。

けれど今はもうしない 。

手入れの行き届いたブラシで 、 髪を梳く 。
毛の間を綺麗に通り 、 その度に
私の髪を整えてくれる 。

髪を結わない代わりに 、
アクセサリーを手に取る 。

お洒落で小さな宝石のあしらわれたネックレス 。
飾りは付いていないけれどとても輝くピアス 。

今までしていなかったネックレスを着けるのは 、
最初は慣れなかった 。 今はもう慣れたけれど 。
ピアスの穴も 、 この輝くピアスを着けるために
態々空けた 。 ちっとも痛いと思わなかった 。

これらは全て 、 過去に " 彼 " から貰ったもの 。


さっき 、 未練を断ち切ったかのような言い方を
したけれど ……… もしかしたらまだ 、 全く
断ち切れてなんてないのかもしれないね 。

それでも私はこれを未練だなんて思わない 。

だって 、全て彼から貰った
大切な大切な思い出だもの 。


鏡に映る自分の表情は 、
どこか妙に澄んでいた 。



- 鏡の中の自分
- ?



・ 軽い作者語り
とあるホラー小説の一文である 「 鏡の中に映る自分の顔が笑っていた ( 意訳 ) 」 という文を読んだ直後に通知として送られてきた今回のテーマを見たので 、 流石に鳥肌だった 。

11/3/2023, 2:59:49 PM