[届かぬ想い] 僕は君のことが好きだった。 桜吹雪の中でくすくすと笑う声も。 波打ち際でうっかり濡らした素足も。 紅葉を拾ってクルクル回す指先も。 冷たい北風にぎゅっと寄せられる細い肩も。 君が口笛のように呼ぶ、僕の名前も。 どんなに言葉を尽くしても。 どれだけ想いを並べても。 違う世界に来てしまったら、どう頑張っても届かないのだ。
4/15/2023, 10:14:41 AM