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3.星座
———

コートを羽織るよう急かす風は
見上げた空の不純物をはらう
肺を充満させる冷えた空気は
少しばかり温めてから返す

天体観測というには大袈裟な
知らない私には贅沢すぎる
美しいことはわかるつもり
えも知れぬ何かを願い見る

こざかしい視線は
どこかに生きる星々を追う

地球では燃えて消える彼らの命を
線でつなぎ 何世紀にもわたり
神話の主人公する事にしている
作り話が彼らの輝きをもって
半分は現実に

地球もそちらでは
何らかの星座として輝き
何らかの神話の一部になれたら
私も星座の一部だなんて

こざかしい視線を落とし
冷えた手をこすり
愉快に踵を返す

10/5/2024, 11:12:02 AM