SARA

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これは、私の彼との備忘録。

2025年4月22日 火曜日

彼は自殺未遂をした。

車に乗ったまま火をつけて、焼死しようとしていたが、怖くなって車から出て、自分で消防を呼び、火を消し止め、一命を取りとめたのだ。


何故彼が自殺をしようと考え計画し、実行に移してしまったのか。私には分からないことで、原因を聞いても答えてくれない。しかし、それまでの彼の姿の中でいくつかおかしい行動があったように感じる。


まずはその前の土日に、私とのデートで散財している。ご飯代や遊び代など、私には一切払わせなかった。

前日には、会う予定は無かったが、急にご飯食べに行こうとの連絡があり会った。

向かったのはしゃぶしゃぶの食べ放題のお店だったが彼は普段ならたくさん食べているのに、あまり食べずお肉にあまり手をつけなかった。

薬局で睡眠薬を二箱買っていた。

その後に行ったカラオケで、「アイロニ」や「クライヤ」などの曲を歌い、涙を流していた。「死にたくない!」とも大声で叫んでいたのだ。

解散直前に3万円渡され、好きに使っていいよと言われ、解散した。

21日月曜日、彼の行動に危機感を感じた私は、解散後の深夜に電話をする。

「家に帰ったの?」
『まだだよ、どうしたの』
「なんかそわそわする。何かをしでかすのではないかって不安」

そんな時、

『ねぇ、死ぬ時ってどうなると思う?』

私の目の前が真っ暗になった。

まさか死のうとしているのではないか。

まさに予想は的中したのである。

『楽に死にたくて、色々探してたんだ』
『睡眠薬を飲んでその後車に火をつけて、この人生を終わらせるよ』

「ねぇ待って。自分勝手すぎるよ。なんでそうやってすぐ決めちゃうのかな」
『そう言うよね…死ぬことに関しては何も思わなかったのに。◯◯(私)だけが気がかりなんだよ…でももう決めたんだ。睡眠薬(合計30錠)ももう飲んだんだから』
「え…」

この時の彼は、もう何もかも決心して私の話もちゃんと聞こうとしなかった。
でも『私だけが気がかり』ということは、話しかけ続けたらなにか変わるかもしれない。
私は何度も話しかけ続けた。
『…眠くなってきちゃった…一旦寝るね…起きたら教えるよ…おやすみ』

プツ…
電話を切られた。どこにいるかも教えてくれないまま…。

私は「連絡待ってるからね」と言い残し、彼が生きていることだけを願って待ち続けた。


そして22日 火曜日
…朝5時前。私は寝落ちしていたが、
ふと、彼に起こされる夢をみて、飛び起きた。
すると1分後、

『おはよ』
連絡が来たのだ。
私は直ぐに電話をかけた。

「体調はどう?」
『何も分からないよ』
『…もう切るね…』

…プツ

とても怖くなった。恐怖の気持ちを押し殺して私はもう一度電話をかける。

…すると、電話に出たのだ。

『火…つけちゃった』
「え…!?…はぁ…何してるのよ」

私が声をかけ続けていると、
何か彼の様子が変化した
『(車の)外に出ちゃった…』
きっととても怖かったんだろう。

「今すぐ離れて!!!」

彼は自分の意思で車から離れたのだ。
自分で消防を呼んだ。

「私も行く。」
『◯◯港だよ』
「わかった。電話繋げててね。外に出てえらいね、頑張ったね、怖かったね…」
声をかけ続けながら、私も現場に向かった。

現場は、私たちが付き合い始めた頃によく車で向かっていた場所だった。

………ここに居るって予想できなかったなんて…私、最低だな…
そんな気持ちを抑えながら、彼の元に行く。
彼は既に消防の方に囲まれていた。

「良かったっ…!!」
『ありがとう』
そう言葉を交わし、彼も私も事情聴取を受ける。

車の火も全部消し止められた。
けが人なし。死人なし。
…本当に良かった。


事情聴取を終え、私も彼も疲れ果ててしばらく眠った。

22日 夜
電話をした。彼は少し元気を取り戻したようで、少し明るい口調に戻っていた。
もう、こんなことはしない。そう彼からも直接言葉で伝えられた。

私はとても後悔した。
なんで彼をこんなになるまでにさせてしまったんだろう。
…でも、後悔は先に立たない。
私は普段より明るい口調で、彼に接していった。

「もう、溜め込まないでね」
「私は◯◯(彼)の1番の味方だよ」
「1番に頼っていいんだからね」

私の言葉がどれくらい響いたかは分からない。
でも、彼のことが好きだからこそ、私は彼のことを支え続けることが何より大切であることに気がついた。


もしかしたら、あの朝の夢は、彼からの最大級のSOSが私に届いて来たから、みたのではないかと思っている。
最後の最後まで私に頼ってくれているのはとても嬉しかった。


これからの彼はどのようになっていくかは分からない。
だが、これ以上どん底に沈むことはないと確信している。上がるだけであるとも思う。
これからは私も彼もお互いがなんでも話せる関係づくりを一から作り直していく。


これは、私と彼の再スタート地点 である。



#この日は一生忘れない
#20250422

4/24/2025, 1:15:59 PM