【背中が語る成長】
5歳の君は私の側から離れない内気な子だった。
7歳になって、小学校に通うようになってもそうだった。
周りが怖いと怯える...そんな貴方の小さな背中を私は撫でて「大丈夫」だと言って落ち着かせた。
でも、13歳になると貴方は私に言葉で、態度で、反抗するようになった。
そんな貴方の背中はとても遠くて...私は、指1つ触れられなかった。
男の子って、こんなに怖いんだと思った...
それが、16歳になると、貴方は随分落ち着いた男性へと変わり始めた。
そして、20歳になった大人の貴方は、もう実家と呼ぶようになる、この家から、荷物を持って出ていくの。
あんなに小さかった背中は、とうとう私よりも大きくなってて...とても誇らしかった。
そんな君の背中を私は、笑顔で貴方のただ1人の母親として、力強く押す。
いってらっしゃい。元気で頑張って...!
お題「君の背中」完
2/9/2025, 10:36:56 AM