孤影悄然は放っておけない。
一人ぼっちが二人になったところで、孤独は拭えない。
趣味の話題も、喜怒哀楽も、相手にぶつけたとて、
同じ様に返ってくるものでは無い。
自分の知人の一人を例としよう。
自分が怒っている時、こいつは哀しんでたり、
自分が哀しんでいる時、こいつは楽しんでたりする。
自分たちは以心伝心が出来る訳では無い。ただ、
人より人の目を気にする分、相手の変化に気付き、
近づいたり離れたりをしている。
元より、友人はそれなりにいた。一緒に酒を飲む仲間。
気が緩んで、沢山飲んで、酔って暴れて相手にあたる。
次の日からメッセージの既読がつかなくなる。
その繰り返し。
こいつは、自分が酔って暴れても、あたっても、
翌日には何事も無かったかのように振舞う。朝飯まで。
こいつの心配をしているか?
俺を軽蔑しているか?
こいつは自分以上に悪酔をする人間だ。
もう言わなくても分かるだろう。
互い以上に最適な相手が居ないから、一緒にいる。
一人ぼっちが二人になったところで、孤独は拭えない。
孤影悄然は放っておけない。
/二人ぼっち
3/21/2024, 10:46:25 AM