Open App

思い立ったが吉日という言葉がある通り、私は面白そうなことがあるとすぐに行動を起こしてしまう。
普段はどちらかといえば大人しい方なので、友人からは驚かれることが多い。そして今回も、思い立ってしまった。

私は日の出を見ようと、近所の公園へ来ていた。
この公園は山に隣接しており、頂上まで登るのは言うなればプチ登山だ。
ここに来るのは小学校の遠足以来だ。

冬の日の朝。まだ日が出ていないせいか、寒さが本格化していないこの時期でさえ十分に冷え込みを感じる。
道はよく整備されていて、普通の登山というよりはハイキングコースみたい。

遠足の時とは違い今回は一人だったせいか、冬の山はとても静かに感じた。
冬になると私は、どれだけ仲のいい友人でも少し距離を置きたくなる。その理由を大人になった今でも上手く言葉にできない。なんとなく、一人になりたかったんだと思う。
薄暗い山道を登るにつれて、少しずつ寂しさが増していった。

山に登るにつれて吐く息は白さを増していく。
まるで冬が少しずつ深くなるように。私は一足先に冬へ向かって歩いている。
冬の空気は澄んでいて、少し冷たかった。頂上で見た日の出はいつもより眩しく感じた。さっきまで一人冬へ向かって歩いていた私に寄り添ってくれるようなそんな光を、私はしばらく見つめていた。


お題:冬へ

11/17/2025, 6:21:32 PM