「おはよぉ!......え、人違い!?ごめんなさいごめんなさいごめんなさいっ」
「...ううん、全然大丈夫だよ。」
ーーーーーーーキュン、と心臓が高鳴った。整った顔立ち、美しい声。からだが熱くなっているのを感じる。
私の恋は...そんな、カッコ悪い始まりだった。.........なのに。
「僕と...付き合ってください!」
私はなぜ、彼に告白されてるんだろうか。
私の脳は、正常には働いてくれないらしい。ずっと、心臓が高鳴っているだけだ。
「......なんで?なんで、好きになったの?」
やっとのことで絞り出したのは、責めているような疑問だった。...しまった、と思ったけど。
「...一目惚れ。ちゃんと謝れるの、偉いなぁって」
彼は笑った。ちょっと、安心した。つられて私も笑った。
「一緒だ」
「...ん、何が?」
「私も、一目惚れだもん。」
#始まりは(いつも)
10/21/2024, 9:37:28 AM