冬の澄み切った晴れが好きだ。
どこまでも遠く続く蒼に、ほんのりと雪色のフィルターがかかったような空。
あたたかい陽射しとは裏腹に、吹く風はむき出しの頬を凍てつかせる。
山茶花だか椿だか、紅色の花が、すっかり葉の落ちきった銀杏並木を彩っている。
道すがら買ったのはホットのカフェラテ。指先をじんわり温めながら、猫舌に優しい温さにする。
公園では小学生くらいの子どもたちが遊んでいて、犬の散歩をしている人もいる。黄色いお洋服を着せられたフレンチブルドッグだ。
コートのポケットで、スマートフォンが震える。それを無視して、歩く。
冬の澄み切った晴れが好きだ。絶好の散歩日和。
1/6/2024, 12:13:50 AM