ふぶき

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声が枯れるまで叫ぶ

声が枯れるまで泣く

声が枯れるまで…

人は言語能力を発達させました。これらの言葉は故に生まれた訳ですが、この人の言語能力に関して僕は最近とある言葉を耳にしたのです。皆一度は耳にし、概ねの納得と理解を見せるのですが、僕を含めて真に理解しているようには到底思えないのです。

「言葉は使い方次第で凶器になる」

ここでいう凶器はナイフや包丁なんかと違いちと厄介で、目に見えず透明で、僕の体のなかのなかまで土足で踏み入り、傷つける。致命傷じゃないのです。毒のように、じわじわと体を蝕むのです。時間がたって忘れたぐらいの頃に、ふと気がつくともう一度。何度も何度も蝕むようで、僕はこの言葉という表向きは華やかで綺麗な世界を演出しておきながら、裏向きは不信と欺瞞で満ちた醜悪な世界をもつ地獄のようなものを憎んで来たのです。
しかし、僕は思ったのです。もし言葉がなければと。想像したとき僕は体の芯から震え上がるような絶望と恐怖心で、人に対する不信は増幅する一方となったのです。

声が枯れるまで叫ぶ

声が枯れるまで泣く

声が枯れるまで…

言語が発達して、僕は寧ろ助けられていたのかも知れません。

10/21/2024, 11:08:49 AM