「おっぱいって、怖いね」
人気のない公園で、幼馴染を膝枕していた時の事だ。
彼女は、私の方を見てそう言った。
「ん、どうして?」
「だってさぁ……」
その小さな唇は、淡々と言葉の続きを紡ぐ。
「こうやって下からおっぱい見てると、太陽が見えなくなるんだもん。なんか……世界の終わりみたいじゃない?」
前から独特な奴だとは思っていたが、ここまで変人だとは思いもしなかった。
同性の幼馴染に膝枕をねだられて普通に許す私も、人のこと言えないかもしれないが……。
「よく分かんない」
「下になってみれば分かるよ」
彼女はそう言って、体を起こした。
正座をし、その手で『おいで』と言うかのように膝を叩く。
「んっ」
柔らかな太ももに頭を埋めながら、私は空を見上げた。
いや、空は見ていない。
こいつのデカパイのせいでほぼ視界が遮られている。
影が落ちたその胸は、まるで宇宙だ。
青いはずの空に、果てしない宇宙が広がっているかのような景色。
太陽が消えてしまった事によって、光の反射がなくなり地球を覆う空が壊れてしまったかのような、そんな景色だ。
「終末だね」
「でしょ」
その小さな手は、私の頬に当てられた。
何度かムニムニと揉まれて、すぐに離れる。
そして彼女は、にんまりと口角を上げた。
「おっぱいは宇宙だ」
1/24/2026, 2:53:45 PM