/たとえ間違いだったとしても
俺はアイツと生きていたい。
アイツはきっと、俺と死にたいんだ。
互いのわがままで、互いのエゴだ。
アイツと生きたいのも、俺と死にたいのも。どちらも正しくてどちらも間違っている。それをどうこう言う権利は誰にもない。
だが、アイツを肯定したい気持ちも確かにある。
それが例え、間違いだとしても。
アイツに流されてアイツと俺が死ぬことになろうが、俺に流されてアイツが寿命まで生きようが、それは何もおかしくない。
全てが、あるべきように動いてそうなっているのだ。
「どう転んでも、俺は絶対ぇ後悔しねぇ」
「……なに? 急に」
俺の突然の言葉にアイツは驚いたように目を丸くさせた。「なんでもねぇ」と答えればアイツは戸惑ったように声を出した。
「なに、ほんと。気持ち悪い」
アイツの言葉に失笑した。一生、教えてやる気は無い。
4/22/2023, 1:37:48 PM