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たった一つの希望

 この言葉から連想するのは、芥川龍之介の「蜘蛛の糸」だ。
天上界から地獄の様子を観て居た御釈迦様が、カンダタが一度だけ、蜘蛛を踏み潰さずに助けた事を思い出し、蜘蛛の糸を垂らす。
カンダタは、蜘蛛の糸をよじ登るのだが、ふと、下を観ると、無数の地獄の住人が、我も我もと登って来るでは無いか!
カンダタが、折角の「蜘蛛の糸」が切れてしまうと、皆、その手を離せ!と叫ぶと、「蜘蛛の糸」が
プチンッと切れ、元の木阿弥に。
御釈迦様は、哀しい表情を浮かべ、池の辺りから離れる。
 マーズローの欲求段階説の、最上位の欲求の更に上、利他とは真逆の自己中の極みだ!
 
 小説や映画で、繰り返し取り上げられる普遍的テーマだが、現実世界では、その様な、極限状態では
緊急避難と云い、限られた人しか助からないと思われる時には、助かる為に、無慈悲な行いであっても
罪に問われ無いとされる。

 思考実験や、トロッコ問題、囚人のジレンマ、ゲーム理論等でも、取り上げられる永遠のテーマで、
オックスフォードの法科の口頭試問でも出題された事が在る。
「駐車違反があまりに多いので、駐車違反をしたら死刑という法を施行したら駐車違反は無くなった。この法は、法源等に照らし合わせて適法か否か論述せよ。」他にも、東工大で、「ドラえもんの道具の中から一つ選び、実現可能か否かを記述しなさい。」これらは、実は、模範解答即ち正解が無い。
理路整然と、第三者を得心させる論理展開が出来るか?を問うて居るのだ。

 日本では、今でも考える力では無く、記憶力を問う教育や指導が、当然とされる。
或る一定の水準を満たす規格品の大量生産には最適だが、独創性やマルチタスクとは無縁になる。

 さて、若者よ!どうする?!

3/2/2026, 7:52:05 PM