『ハッピーエンド』
「終わり良ければ全てよし」
そう言いながら、迷うことなく私に銃口を向ける友人を見て、諦めにも似たため息をつく。
「殺さないでよね」
「そこは信じてもらうしかないかな」
仕方がない、こうなったのは私のミスだ。
首元に取り付いて、今にも私をその毒の牙で噛み殺そうとしているバケモノを、払い除けることが出来なかったのだから。
今は膠着状態という名の執行猶予。少しでもコイツを刺激すれば命はないだろう。
ハッピーエンドを信じて、私は目を閉じた。
3/30/2023, 2:02:22 PM