夜空をかける
世界線はa21(世界線と言うのは気にしないでください)
兄さんとの逃亡生活も半年経った。毎日男の子がプロポーズしてくる事を除けば特に変わる事のない日々だった。でも何処からか政府の軍隊に見つかって逃げる羽目になった。真夜中に私と兄さんは密林を駆け抜ける。兄さんの荒い息遣いと追ってくる何十人もの兵隊達が追ってくる足音と兵隊達が打ってくる銃器の発砲音が聞こえてくるだけだ。兄さんは私を抱き上げてくれて絶対に離さず私を守ってくれているが私が自分の脚で走れると行っても兄さんさ露骨に嫌がる。兵器にされた私の方が兄さんよりも怪我しにくいのに···
けれど兄さんは私を守ろうと必死に走ってくれる。でも訓練された何十人もの兵隊に段々と追い詰められていく。兄さんも最終手段で拳銃を持ち出す。
兄さんは何人もの兵隊を打ちながら密林を駆け抜けていく。でも段々と林が無くなってきて足場もゴツゴツとしてきた。兄さんはこのままではこっちが不利になると気づいたのか少し焦っている。私は自分が兄さんを持ち上げて走った方がいいと提案するけど兄さんはそれを頑なに拒否する。そうして逃げ続けていると崖に直面する。ジャンプして飛び越えられる距離でもなく、近くにも他の道は無い。私が兄さんを抱えて飛び降りようと提案する前に兄さんが私を抱えたまま助走をつけて空高く飛び上がった。全てがスローになった気がした。気づけば遠くの地面に兄さんが足をつけておりどうやら無事な様だった。でも兄さんも上手くいったが安心したのかヘロヘロと木に寄りかかった。もう追っての兵隊達もまけたしこれで一安心だ。
「····かっこ···よかったよ··」
私がそう言うと兄さんはいつもの笑顔で
「当たり前だろ?お前のお兄ちゃんなんだからな」
そう言ってくれた
2/21/2025, 12:28:41 PM