本気の恋
このお題で書けるわけがないでしょう。と思ったけど書けないのも悔しいのでなんか書きました。変態で気持ち悪いしグロ描写もありますので、そういうのが苦手な方は読まずにスルー推奨です。それでもいい人だけスクロールしましょう。というか今気づいたけどこの作品が100作品目…こんなのでいいのか。私らしいのでいいのだたぶん。(グロと気持ち悪いの増量しました
本気か本気でないか誰が決めるのでしょうか。恋か恋でないかは恋すると称する本人が決めたらいいのでしょうか。たかが恋のせいでバカみたいに泣いたり笑ったりした友人たちを思い出して、わたしは呆れました。また、本気の恋だと言ってきた連中のねっとりじっとりした視線を思い出して、わたしは身震いしました。
ええ、本気の恋なんてありゃしないと思ってたんですよ。ビルから突然落ちてきた鉄骨の下敷きになって死にかけているあなたを見るまでは。口からも鼻からも血がたれて、潰れた内臓から悪臭が漂ってきました。あなたの顔は土気色で、白目をむいて、あなたはそれでも生きていて、生きていたいとでも言うようにわたしに手を伸ばしました。わたしはその手を取りませんでした。だってこれは本気の恋です。かなってはいけないんです、そういう種類の本気なのです。誰かが呼んだ救急車がくるまで、わたしはあなたの顔をずっと見ていました。
わたしの本気の恋はそれで終わりました。いえ、終わらせないといけなかったんです。本気の恋なんて何度もあっちゃいけない。いま目前にいる、内臓をさらけだした血まみれの男、わたしが殺したこの男はあなたではない。あなたはもういない。あれは一回きりの奇跡でした。
9/12/2024, 11:39:53 AM