「本当にいいのか?」
「しつこいねー、いいって言ってるじゃん。それとも怖くなったん? だったらやめていいよ。私一人で行くから」
「んなワケあるか」
「じゃあホラ、行こうよ」
「·····」
「もー、行くんじゃないの?」
「·····ぅ」
「もしもーし、早くしてくれませんかぁ? 後がつかえてるんですけど」
「ほら行くよ。お願いします!」
『ワン、ツー、バンジー!!』
谷底へと消える絶叫。
この時男は、彼女との恋が終わったのだと悟った。
END
「君と飛び立つ」
8/21/2025, 4:21:32 PM