じりじりとフライパンで焼かれているみたいな熱さだ
あたりは一面赤色の砂で、時々赤色の石と赤色の巨大な蛇が見える
どんよりと空は赤色の雲が覆っている
この星には赤色しかないのだろうか
ざくざくと砂に沈む足を動かして歩く
この星には緑がない、空の青もない、おまけに水もない
生き物と言ったら遠くに見える巨大な蛇くらい、何を食べて生きているのだろうか
そういえば、地球に置いてきたあの子も何を食べているのか知らないな
僕が星を旅する理由を作ってくれた空を泳ぐ小さなくじら
地球はそろそろ8月が始まる頃だ
そう思うとこの暑さも懐かしく思えてくる
ひんやりとしたあの子を撫でたいなあ
宇宙を旅する星鯨
あの子の仲間を見つけるために旅をしてるんだ
あの子は星を旅するにはまだ小さすぎるから地球でお留守番
帰りたいなあ
帰ろうかなあ
あの子に会いたいなあ
よし、それじゃあ帰ろう!
早く船に戻って帰り支度をしなくちゃ!
8/2/2025, 1:21:48 AM