──それは脳裡に焼きつくような、
初めて言葉を交わした瞬間に恋に落ちたのだと、そう伝えても良い反応が返ってこないのは想像に難くない。
たぶん、訳のわからないものを見る目が返ってくるか、さりげなく距離を取られるかのどちらかだ。なんなら両方かもしれない。ちゃんと付き合ってるっていうのに、その光景がありありと思い浮かべられるんだから悲しくなる。まあ照れ隠しも可愛いけど。
学園の長い長い廊下での邂逅を、死ぬまで忘れることはないと思う。向こうからしたら、広過ぎる校内で迷子になった間抜けな同級生をちょっと助けただけなんだろう。
でも、一度あのうつくしい瞳を正面から見てしまえば、忘れることなんてできなかった。
(忘れたくても忘れられない)
後日加筆します。
10/17/2024, 10:40:18 AM