華やかで煌びやかなものは無意識的に避けてきた。私はそんなものとは無縁の存在。そう言って自分の中に閉じこもっている方がずっと楽だ。だがその半面、キラキラと輝く世界に憧れじみた感情を抱いてもいる。輝きたい。チヤホヤされたい。世の成功者を馬鹿にしつつも、ふとしたときに向こう側に行きたいという浅はかな欲望が顔を出す。だがそれも一時の気の迷いにすぎない。輝くための努力するわけでもなく、しんどいことからは逃げている。結局のところ、怖いのだ。自分が何者でもなかったと知ることが怖い。勉強や恋愛、仕事。成功者の努力も知らずに「楽しそうだな」と冷めた目線を送ることが、私にできるせめてもの抵抗なのだ。
9/5/2022, 6:57:23 AM