心に羅針盤を持て。
壊れていてもいい。
正しい道ではなくとも、進むべき道を示してくれれば、それでいい。
困難だらけの航海や、迷ってばかりの旅路でも、羅針盤を信じてその道を進むんだ。
そう、親父に言われて育ったけど、今になって振り返ってみると、俺の心には羅針盤なんて無かったな。
進むべき道すら教えてもらえなかった。
だから、いつだって自分の選択に自信が無かったよ。
それでも、人生は前に進むからさ、何とかここまで生きてきた。
思えば、あれは、守るべきものを持った人間の言葉なんだと思うよ。
その羅針盤を信じて、前に進むことを覚悟した人間の。
進むべき道とか言っても、それは「まっすぐ前を向いて目の前の道を進む」の一択だったんじゃないかな。
だって、正解なんて分からないんだから。
親父の言う通り、それは羅針盤も教えてくれない。
じゃあ、羅針盤なんていらないかっていうと、あったらさ、もっと楽しい毎日を送れるかもしれないなって。
うん、それが君なんだよ。
君となら、これからの人生を、より幸せな方角へ導けるんじゃないかと思うんだ。
そして、君がその道しるべになる。
俺はそう信じてる。
だから…俺と結婚してくれませんか?
1/21/2025, 9:46:39 PM