愛花

Open App

プレゼントを
もらえた日は
眠れずにいた

特別でも
何でもないのに
突然
はいプレゼントと渡され
中身を開けてみると

それは

わたしが買おうかと
ずっとずっと
迷いに迷っていたお品

ほぼ毎日
お店の前の
ショーウィンドウに
飾られた商品が
限定3セット
しばらくすると
限定2セット
そして
最後の限定1セットになった

ずっと悩んでいる
もうそろそろ買わないと
誰かに買われてしまう
そう考えているうちに
ついに
限定商品は
なくなってしまった

やっぱり買って
おけば良かったと
激しく後悔した

もうため息ばかり

限定商品がなくなっても
またお店のショーウィンドウを見ている
もうあの商品は
手に入ることはないんだね
寂しい思いをしていると 
店内から店員さんが
わたしに声をかけてきた

いつもあなたが
見て悩んでいる商品ですが
実はちゃんと取ってありますと
衝撃的発言があった

いつかきっと買ってくださると
信じていましたからねと
店員さんは嬉しそうに話をしてくれる


わたしは
子供のように
大喜びで
本日にありがとうございますと
お礼を何度もした

まるでそれは
店員さんからのプレゼントみたいに
わたしは幸せそうに
抱きしめながら
その余韻が
今でも忘れてはいない




12/23/2024, 11:55:49 AM