NoName

Open App

さよならは言わないで 




『先生』

『はい?』


ふとした瞬間に、佐藤は、明日
学校移動する西谷先生を褒め称えた。



佐藤は、西谷先生と仲良しでクラスでも有名なほど
授業でも、

『せんせー、この問題、1が足りません』

と、ツッコミを入れたり、言わば

佐藤と西谷先生は芸人みたいな笑いを広げる
ムードメーカーだったのだ。


ガラガラ………

『西谷せ………』

『あっ、佐藤くん?』

『斉藤先生…』

『西谷先生だよね…』

『はい、西谷先生に、これを渡したくて…』


佐藤が西谷先生に渡したい物は、
佐藤が西谷先生と手作りしたエプロンだった。
西谷先生は、名古屋で結婚、妊娠して
東京へと引越しする。


『俺も、東京に引っ越ししたいなー…なんちゃって……………………』

斉藤先生は、優しく声をかける。

『佐藤は、これからやるべき事が沢山あるんだよ。東京だって、行けれるさ』


『どうして俺、三河出身なんだよー………』


俺がもし、車免許証取得したら
車に乗せて。ドライブしたーい。
東京まで連れて行って。とか
めんどくさい頼まれ事もあるが
俺は、俺の道を進みたい。


まだ車免許証なんて、まだ考えていないのだ。俺が幼少期に車の中で、発作を起こして救急搬送されたからだ。


『これからどうするべきか…』


『ほー、佐藤は、つまらないことを考えているな』



こらこら

と、笑って頬を軽く摘んで
佐藤も斉藤先生に向かってニコッと笑った。


『俺、友達いなくて…』

『あら?私こそ、友達少ないよ、佐藤くん』

と、テストの丸つけの仕事を開始する斉藤先生。
そして俺のテストの紙がきた。


『おっ!佐藤のテストの紙だー』

と、冗談半分に笑う斉藤先生


『ほら、この手紙、誰からの手紙かわかる?』

『誰だろう?』


手紙の面を見たら西谷先生の字がたくさん書いて
あった。


『これはつまり?』

『そう、また佐藤くんに会いたいってこと』

『さよならじゃないんだね』と、

佐藤は号泣し始めて、俺のテストの点数が100点から涙が滲んで、1000点になったのだ。

『千点!?』

『1000点、千点!?そんな特大点数ないけれど』と、

斉藤先生は、小さく笑って

『君ってホントにムードメーカーだね』

と、笑い合い、その話を盗み聞きをしていた櫻井たちも爆笑して、毎日が笑いに包まれる学校


『さよならは言わないよ。西谷先生』

と、呼び出しをされた部屋から出て
櫻井たちと、はしゃいで行ったのだった


12/4/2024, 8:22:45 AM