59. またいつか
同級生として、同じクラスとして、あるいは同じ部活や委員会の後輩・先輩として関わることでしか生まれない関係性や空気感がある。卒業してから会うこともあるし、やっぱりあいつはあいつだなあとしみじみする一方で、時は戻せないのだと痛感する。しばらく会ってないのだから当然だとは承知しているが、どんなに盛り上がってもあの頃とはどこか違うと感じる。それがすごく寂しい。やっておきたかったことが沢山ある。しかし、今のこの関係性も数年後にはまた再現不可能になっていることを考えれば、今会えている幸せを存分に楽しむのが利口なはずだ。自分の場合、生きていて良かったと思う瞬間は、どれもこれも人との繋がりから生みだされたものの中に見出されている。そう気付かされることが度々ある。一人じゃ何にもならない、何者でもない、こんなちっぽけな人間に何かを見出してくれる人がいる。その人たちに支えられて、明日を迎える。どんなに朝が恐ろしくてもその一つひとつを越えられたのは、そんな人たちがいたから、いるからだ。みんなに何が返せるのだろう。何もないけれど、何もないなりに、これからもこの縁を大切にしたい。この言葉を受け取ってくれたあなたとの素敵なご縁も。
7/22/2025, 6:03:26 PM