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心の灯火

僕の父は職業柄、早くに腰を壊し寝たきりの状態になった。
両親だけではどうしようもない状態になってしまったので、長男であった僕は実家に戻り日常生活の支えをしている。

親孝行をしたい時に親はいないと言うが、今まで両親がしてくれたことを僕は今返せているのは幸運なことだ。
……そう思うようにしている。

率直に言って、覚悟はしていたが僕の想像よりもはるかに介護というのはしんどいものだったのだ。
お互いが思い合っていても痛みやストレスから衝突してしまう。これが一番辛いことだった。

金銭的に余裕があれば介護施設に入れるという手もあるだろう。
残念ながら父は事業に失敗した友人の借金の保証人になり資産を全て失った。
僕は、弟妹の大学費用捻出のために働き貯蓄がほとんどできなかった。

辛くても僕はくじけない。
僕が成長する過程で出会ったたくさんの人たちと作った思い出が僕の心の灯火になっているからだ。
ずっと燃やし続けていく。

9/2/2023, 10:35:20 AM